不動産市況ウォッチ

2020/12/01

元祖再開発の武蔵小杉、今後も続く再開発で台風の汚名は返上か?

私たちがウォッチしている東京都内の再開発エリアに関して、まとめていきます。特に、これから子育てを迎え、自宅の購入を本気で検討している方向けに書いています。

日本全体、特に東京の不動産の価格は2013年のアベノミクス開始以降、高騰が続いたものの、2017年に発覚した融資関連の不手際やコロナ禍を含め、潮目を迎えつつあります。

その中で、私たちは再開発エリアを中心に地価や利用者の推移などのデータを基に将来日本経済やあなたの仕事に万が一のことがあっても、資産価値が落ちにくく、売却をすることになってもローンの完済可能性が高く、不幸になりにくい街や駅を探してきました。

この記事での目標は第二、第三の武蔵小杉や豊洲、柏駅を発見し、あなたの“人生のクサビ”になれればと考えています。

1.今、再開発だけがなぜ買えるのか?

東急電鉄武蔵小杉駅南口1付近

東京を中心にこれまで多くの再開発や新駅開通が行われてきました。例えば昨今、インバウンドの急増で利用者が増えた秋葉原や六本木、豊洲、そして高輪にできた新駅、高輪ゲートウェイなどがあります。

東京以外でも神奈川県川崎市の武蔵小杉や埼玉県草加市、千葉県柏市で大規模な再開発が行われ、これらのエリアの地価やマンション価格、乗降客数は住環境の整理が進むにつれて、利便性やその価格も一般的に上がっています。

その為、もしあなたに何かあった時でもローンを残さず、売却するためにはこれらイベント・ネタのあるエリアの不動産を購入するのが先の見えづらい時代には賢い戦略だと思っています。主なエリアとして、以下のようなものが考えられます。

・新駅・延線開通
(例えば、大江戸線「麻布十番」や丸ノ内線「方南町」、大江戸線「大泉学園」等)

・拡幅工事
(例えば、環状3号線や環状4号線等)

・駅前開発
(例えば、赤羽駅、上板橋駅等)

・地域開発
(例えば、豊洲や武蔵小杉、六本木ヒルズ、ミッドタウン六本木、ミッドタウン日比谷等)

・その他上記の複合(新規乗り入れを含む)
(例えば、山手線「高輪ゲートウェイ」等)

どのエリアも再開発の進捗と共に利便性だけでなく、その価格も上昇してきました。具体的な恩恵は後日、見ていきます。

2.武蔵小杉の今後の価値は?

今回は、2000年以降大々的に再開発が行われ、工場地からタワーマンションや大規模な商業施設ができ、一気にセレブタウンとまで言われるようになった武蔵小杉に関して、長期データを基に再開発の経済的な恩恵について見ていきたいと思います。

2-1.武蔵小杉のある川崎市中原区の人口の予測

参照:国立社会保障・人口問題研究所

国立社会保障・人口問題研究所の推計のデータを基に川崎市中原区と神奈川県全体の今後の人口の予測を見ると、神奈川県全体の人口は20年以降、長期的に減少傾向にあるものの、東京へのアクセスも良く、再開発が継続的に行われている川崎市中原区の人口は今後40年まで20年間で更に2万人程度の増加が見込まれています。

2-2.武蔵小杉駅の利便性を知るため、乗降客数の推移

次に、JRや東急電鉄が発表している利用者数データを見てみます。JR南武線やJR横須賀線、JR湘南新宿ライン、JR湘南新宿ライン、JR相鉄直通線、東急東横線、東急目黒線が停まる武蔵小杉駅の乗降客数の推移は再開発の進展と共に東京都心への利便性も向上し、右肩上がりで増えています。JR線で比較すると、過去20年で7万人が13万人程度まで増えています。

なお、武蔵小杉駅は新宿や渋谷、品川、横浜、東京駅等の主要なターミナル駅へ乗り換えなしの20分以内に行ける等、非常に良好な交通利便性を有しています。

参照:JR及び東急電鉄発表のデータを基に調整

2-3.土地価格はどうなのか?

同様に、武蔵小杉駅周辺の地価について調べてみました。ここでは毎年発表されている地価公示の内、一般住宅やアパートが混在する住宅地域にある中原-9(神奈川県 川崎市中原区今井南町20-6)と、中低層の店舗ビル等が建ち並ぶ駅に近い商業地域にある中原5-2(神奈川県 川崎市中原区小杉町3-441-29)について、過去20年超の推移をまとめました。

武蔵小杉駅周辺では、2005年や2006年ごろからタワーマンションが複数棟竣工し始めたあたりから上昇し始めています。2008年リーマンショックで、一旦下がったものの、継続的な再開発が続き、そこから今年の発表分まで継続的に15年程度地価が上がっています。

参照:地価公示

2-4.多くの人が買うマンション価格はどうなのか?

最後に、ライフルホームズが発表しているファミリー向け中古マンションの売却希望価格、そして、東京カンテイでその坪単価の推移をまとめました。

2-4-1.武蔵小杉駅周辺の中古マンションの価格の推移

ライフルホームズによる、築10年程度、専有面積70平米ぐらいのマンション価格の推移グラフによると、直近3年間で3.5%の上昇を見せています。

神奈川県全体でも3.0%の上昇を見せているため、武蔵小杉駅周辺の再開発による価格上昇の効果は薄れつつあるようです。

※参照:ライフルホームズ住まいインデックス

ただ、2012年と2017年を比較すると、30%以上の上昇を見せています。この5年間は再開発が進み、商業施設なども立ち上がり、街としてのグレードが急速に上がった時期と言えます。

現在は、駅周辺の再開発が終わりつつあるものの、既に繁華性だけでなく、利便性も高まっているため、資産価値は今後も安定的に推移していくと思われます。

2-4-2.武蔵小杉駅周辺の中古マンションの単価の推移

参照:東京カンテイ沿線別・駅別価格

同様に、東京カンテイによる、築10年程度で平均専有面積60平米程度のマンションの坪単価の推移グラフによると、アベノミクスが始まった2013年以降5年間で単価を基に見ても20%以上の上昇を見せています。

3.再開発が続く、武蔵小杉の結び

不動産市況ウォッチでは、主に、私たちが注視している東京都内の再開発や新駅開通等の計画初期段階での不動産購入を目指し、街の成長や資産価格向上の恩恵を時間の経過とともに受けることを目的に、将来あなたに何かあった時を含め、不動産を売却しても現金が残る安心して購入できる街をデータから探していきます。

今回見た、武蔵小杉駅周辺の不動産価格は2019年の台風による浸水事故や多摩川の氾濫、コロナ禍による郊外ターミナル駅への移住を求める影響が今後出てくる可能性があります。しかし、過去20年間で培った都市施設に変わる街はそうそうないと思われ、また、中原区全体の人口の推移と合わせ、これらの資産価値が急速に萎む可能性な少ないものと思われます。

次回以降、再開発が行われたエリアやこれから行われるエリアを中心に、実際に現地を見に行き、再開発の内容や人口、乗降客数の推移と共に土地の価格とマンション価格の推移を見つつ、第二、第三の秋葉原や六本木、高輪・泉岳寺、武蔵小杉、柏のようにこれから10年、20年と長期で成長することが予測され、安心して買える街か、そうでないのかを見ていきたいと思います。